この書、菜根譚は、全部を一気に読むと言うより、ふと手に取り、パラパラとめくって読むというスタイルなのかな。
- 作者: 洪自誠,今井宇三郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1975/01/16
- メディア: 文庫
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そんな感じで読み始めたのですが、 いきなり心に響くやつ来ました。
前集69
天之機緘不測。抑而伸、伸而抑、皆是播弄英雄、顛倒豪傑処。 君子只是逆来順受、居安思危。 天亦無所用其伎倆矣。天の機緘(きかん)は測られず、 抑えて伸べ伸べて抑う、 皆これ英雄を播弄(はろう)し、豪傑を顛倒(てんとう)するの処なり。 君子は只(た)だ是れ逆に来たれば順に受け、 安きに居りて危きを思う、 天もまたその伎倆(ぎりょう)を用うるところなし。
天の意思は予測できない。 抑えては伸ばし、伸ばしてはまた抑える。 すべてこれは英雄を翻弄し、豪傑を蹴り倒さんとするものである。 けれども君子は、逆境に遭遇すれば、それを順境と受け止め、 平穏無事な時にも、危急の際に備えている。 だから、さすがの天も腕のふるいようがないのだ。
逆境をピンチとは思わず、前向きに考えて取り組む。 順境でも謙虚に思わぬトラブルに備える。
人生は山があり谷がある。
困難を乗り越えて人は成長できる。ピンチはチャンス。
好調な時こそ気を引き締める。勝って兜の緒を締めよ。残心。
普段の生活でも常に意識したい心構えですね。