経営の神様、松下幸之助の著書であるこの作品は金言に満ちた内容でした。
自分用ではありますが、「道をひらく」の名言を集めてみました。
「素直に」「謙虚に」「真剣に」
この3つの言葉は繰り返し出てきます。
「素直さ」
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天才と狂人は紙一重というが、その紙一重の違いから、何という大きな隔たりが生まれてくることであろう <中略> 人間の賢さと愚かさについても、これと同じことが言えるのではなかろうか。賢と愚とは非常なへだたりである。しかしそれは紙一重のちがいから生まれてくる。すなわち、ちょっとしたものの見方のちがいから、えらい人と愚かな人との別が生まれてくるのである <中略> これにはただ一つ。素直な心になることである。素直に見るか見ないか、ここに紙一重の鍵がひそんでいる。
(紙一重の項より引用)
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賢人と愚人の紙一重の差は、素直さが鍵。
表現としては少しむずかしいのですが、「世界の一流36人『仕事の基本』」にヒントとなる記述がありました。
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松下は数ある著書で繰り返し、人の声を真っ直ぐに聞く「素直な心」の大切さを説いています。自身の成功の理由を尋ねられ、挙げた要因の1つも「良いと思える他人の意見を素直に取り入れてきたこと」でした。
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つまり人の意見に耳を傾け、良い助言は素直に自分に取り入れる事が、賢人になれるか愚人に堕ちるかの鍵であるということではないかと思います。
素直に人の意見に耳を傾けることが大事。
「謙虚さ」
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刻々に変わりゆくこの世の中、あすをも知れぬ人の世で、神か仏でもないかぎり、絶対にまちがいのない道など、ほんとうはないのである。 <中略> 確信ありげに見えても、本当は手さぐりの人生で、まことにつつましやかなものである。たよりないといえばたよりないかもしれないが、持てもしない絶対の確信に酔うよりも、この心がまえで謙虚に歩むほうが、われも他人も傷つくことが少なくて、最良の道になるのではなかろうか。
(絶対の確信の項より引用)
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経営の神様と呼ばれながらも傲慢にならずに謙虚さが大事と説けるのは、まさに神様のなせる技のように思います。人はとかく傲慢になりやすい生き物です。強さ・賢さ・巧さ・美しさ、そういった能力を身につけ自信をもつことは時として大事になりますが謙虚さをわすれてはいけない。
「真剣さ」
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「人生は真剣勝負である。だからどんな小さなことにでも生命をかけて真剣にやらなければならない。その度合によってその人の人生はきまる」
「ものの道理について真剣に叱る、また真剣にしかられるということは、人情を越えた人間としての一つの大事なつとめではあるまいか」
(真剣勝負、真剣に叱られる、の項より引用)
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「気を抜くと生命を失う」そんな時代ではありませんが、それでも事故や事件、災害によって生命を失うことはありえますし、ちょっとした気の緩みから出た言葉で社会的な信用を損ねてしまうかもしれません。
真剣に叱る、もしくは真剣に叱られると非常に疲れます。お互い真剣に向き合っているので体力を使うのです。
なら、叱る/叱られるなんてしなければいいのか?常にものごとを有耶無耶のうちに終わらせればいいのか?どう思われますか?
ちょっと長くなったので、ここまでで。
また明日続きを書きたいと思います。