100年ライフの生き方

100歳までピンピン生きてポックリ死ぬ。キャリアコンサルタント&ファイナンシャルプランナーの資格をベースに社会の役に立てるように生きたいです。

「わたしを離さないで」

不思議な学校に暮らす少年少女。

淡々と語られる、そこでの暮らしと、少年少女たちのやり取り。

様々な謎を残す指導員たち。

 

正直、最初の方は一体何が何だかという印象でしたが、物語が進むにつれて、謎が明かされていき、少年少女たちの悲しい使命が浮き彫りになっていく。

 

登場人物たちが生き生きと浮かび上がり(物語の内容的にはあまり生き生きという感じでは無いが)、また彼らの置かれている環境がありありと想像でき、また盛り上がりの場面でも抑制された文章で描かれ、悲しみが伝わってくる。

しんみりしたエンディングでした。

 

 

物語のテーマはなんなんだろうと考えてみた。

 

命あるものは全て等しく生きる権利があるという主張?

近未来の世界への警告?

 

限りある人生、それを大事に生きるという事。

これはこの作品に出てくる登場人物でも、我々でも同じ事。

他人や社会へ貢献する使命を我々人類は帯びている。限りのある「生」を大事に生き抜いていかなければならない。

そんなメッセージなのかなと思ったりしました。

 

悲しみに満ちてはいますが、心に温かいものが残る良い作品でした。

 

 

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

 

 

 

映像化されたものも観たほうがいいのかな、観ないほうがいいのかな、、、。

予告編はいいかんじだけど。