TVドラマの半沢ロスの傷も癒えつつある今日この頃ですが、
先月に発刊された半沢直樹シリーズの新エピソード読みました。
まず、アルルカンってなんやねんってことですが、一種の道化師みたいなもので、実在の絵画「 アルルカンとピエロ」を池井戸さんが見て、そこからインスピレーションを受けて、今回の本の題名にしたそうです。
半沢シリーズの初期の「俺たちバブルなんたら」よりはセンスのあるネーミングですね。
作品中にも「アルルカンとピエロ」という作品が登場します。(本物とは描いてる人が違いますが)
物語の舞台は、Beforeエピソード1の時期の大阪西支店。
登場人物には浅野支店長や江島もいますし、
バンバンパワハラ野郎の小木曽も出てきます。
当然、渡真利もいるし、まだ頭取になってない中野渡さんもチラッと登場します。
あと嫁の花ちゃんも出てくるし、テレビシリーズの2作目では出てこなかった半沢の息子の隆博君も出てきます。
テレビの力はすごいもので、読みながら各俳優さんが私の頭の中で 動き出します。
いや、あのドラマのインパクトはすごかった。
ストーリーとしては、いつもの「銀行の中でのパワーゲーム」と「大阪の人情物語」が混じり合う心温まる(?)もの。
どちらかというと、人情物語がメインストリームで、半沢は添え物って感じです。
TVドラマのインパクトの影響で、銀行のパワーゲームの印象が強く残ってますが、一作目・二作目あたりもこんな感じだったかもなあ。
シリーズの中で一番若い時期の半沢なので、毒も少なめで飄々とした感じです。
これぐらいが堺雅人が演じるにはちょうど良さそう。
もちろん、いつもの半沢節は健在で、スカッとします。
倍返し!も。
2時間ドラマとかでやってくれないかなあ、、、これ。
今回のエピソードは、不正を暴く!と言うより、お客様にいかに誠実に対応できているかで、半沢は腐った組織と戦います。
お客様と正面から向き合う、、、
自分を振り返ってみて、ちゃんとできているか?考えさせられる面も、この作品を読んで感じたことです。