不思議な学校に暮らす少年少女。
淡々と語られる、そこでの暮らしと、少年少女たちのやり取り。
様々な謎を残す指導員たち。
正直、最初の方は一体何が何だかという印象でしたが、物語が進むにつれて、謎が明かされていき、少年少女たちの悲しい使命が浮き彫りになっていく。
登場人物たちが生き生きと浮かび上がり(物語の内容的にはあまり生き生きという感じでは無いが)、また彼らの置かれている環境がありありと想像でき、また盛り上がりの場面でも抑制された文章で描かれ、悲しみが伝わってくる。
しんみりしたエンディングでした。
物語のテーマはなんなんだろうと考えてみた。
命あるものは全て等しく生きる権利があるという主張?
近未来の世界への警告?
限りある人生、それを大事に生きるという事。
これはこの作品に出てくる登場人物でも、我々でも同じ事。
他人や社会へ貢献する使命を我々人類は帯びている。限りのある「生」を大事に生き抜いていかなければならない。
そんなメッセージなのかなと思ったりしました。
悲しみに満ちてはいますが、心に温かいものが残る良い作品でした。
映像化されたものも観たほうがいいのかな、観ないほうがいいのかな、、、。
予告編はいいかんじだけど。