“かんてんぱぱ”ブランドで有名な伊那食品工業の社長塚越寛さんの本です。
リストラなしの「年輪経営」: いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長 (光文社知恵の森文庫)
- 作者: 塚越寛
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/09/11
- メディア: 文庫
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遠きをはかるものは富み
近くのはかるものは貧す
二宮尊徳のこの言葉が本の中で紹介されてます。
社員の幸せを考え、長期的視野で、社員も会社も成長させていく。その通りだと感じました。
長期的な視野が欠けてきているなと感じたのは、この本を読む前、先日ノーベル賞を受賞した、本庶さんが訴えていた「長期的視野から基礎研究にもっと手厚くすべき」と言う発言の時。
すぐに成果の出る応用研究に予算をつけて、手っ取り早く成果を出して世界を驚かせる。
科学の世界はそんなに簡単じゃないと言うことを本庶さんは分かってるのです。基礎研究をコツコツとやっていく中で世界を驚かせるような成果を出せるのです。
すぐに売れる新製品を出したい。長い時間をかけて育てていくなんて無駄。すぐに売れるか売れないか判断し、ダメならすぐに引っ込める。
せせこましい考えで商品やサービスを出している会社は長くは続きません。
今の日本は、短期的に成果を出したい、投資したらすぐに回収したい、という風潮が多くみられます。
政治も、企業も、そして人々も。
情報化社会になり、なんでもすぐに情報が得られる時代。
それはそれで素晴らしい事だと思いますが、そのスピードに我々はついていけているのだろうか。
毎日毎日を大事に過ごし、少しでも自分の成長に繋がることを考え実践する。
1.01の365乗は37.7834
0.99の365乗は0.02551
少しづつでも成長していこう。