から続く作品群がこの作品で終わります。
最後に、主人公は、現実との繋がりを取り戻し、ハッピーエンド(?)となります。
これらの作品群を通しで読んでみると、嗚呼これがハルキストワールドなんだな、と思わざるを得ないiconicな存在だと気づきます。
彼女は突然消えた。書き置きも何もなかった。僕は終電が行ってしまった後の新松田駅に佇んでいるような孤独感にさらされた。
そして、果たしてそれが正しい行為かわからないが、青山の紀伊國屋で調教されたレタスを買ってきて、サンドウィッチを作って、コーヒーで胃に流し込んだ。
やれやれ、僕はどこに向かっているだろう。
(架空の文章です)
主人公の日常がこんな表現で記述されているのを見ると憧れますね。
この本を読んだのは大学生の頃(のはず)。
地方都市から東京へ出てきて、まさに色とりどりで様々な形をした刺激を全身で浴び、傷つき、癒され、少しづつ成長していた時期でした。今の自分のベースとなる型は、この時代に作られたと言って過言ではないと思います。
それにしても、過去読んだはずだが内容は覚えてない。もしかして読みきれてなかったのか、もしくは当時の自分には難しかったのかもしれません。
今回はこの作品の価値を理解できた。そう信じています。
さて村上春樹作品読破の目標ですが、長中編作品については、あと数作品、、、今年中は達成できませんでしたが、引き続き取り組みます。「アンダーグラウンド」が重い、、、。