少し前に読み終わった「街とその不確かな壁」の時に触れた「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」ですが、改めて読み直しました。
実はこの作品が、私のファースト村上春樹でした。
読んだのは、もう30年以上前、確か高校生の頃だったはず。
主人公が計算士として暮らしている「ハードボイルドな世界」
主人公が作り出した脳内の世界「世界の終り」
この作品は、二つの世界を交互に綴る構成になってます。この構成はこの作品が最初なのかな。
一番最初に読んだときは、とても面白い構成だなと感じたのを覚えています。
かっこいいメタファーは表現も多く登場し、大人の世界を感じたのも覚えています。
そして今回、多分3回目ですが、改めて読んで感じたのは「文章が若い!」です。
いや若いというよりエネルギッシュといったほうがいいか。
最新作と比べると、言葉の装飾が多く感じます。
非常にかっこいい文章だし、引きつける魅力が十分にあるんですが、
言葉磨きが足りないというか、シンプルさは追求しきれていないなという感じを受けました。
村上春樹が36歳の時の作品、まだまだ発展途上だったということですね。
年代順に読んでいくのも楽しそう。
次の順番だと、次は「ノルウェイの森」ですね。
今海辺のカフカ」を読み始めてしまったのですが、リスタートしようかな。