「カスハラ」という言葉が一般的になってきました。
言葉の響きからして、嫌な感じがする言葉ですが、いわゆるカスタマーハラスメント。
実際に、そんなハラスメントな態度でお店にクレームを入れている人を見かけたこともあります。
事情がわからないので、話に割り込めないのですが、明らかに高圧的・威圧的な態度で、正当な申し立てだとしても、「ハラスメントを受けた」として逆襲されかねない感じがしました。
きっとその人なりの事情や論理があると思うのですが、客と店はあくまで対等です。
客であるという一方的な態度は問題だと思います。
「お客様は神様です」
三波春夫が行ったこの言葉はよく「客あっての商売、だか店は客を神様にように扱うべき」という意訳をされて、後世に伝わり、カスハラをする人物を生み出してしまいました。
しかし、実際は、三波春夫はそんな意味で言ったのではなく、以下のように「神前で祈るように雑念を取り払い芸を見せる」という意味で使ったとあります。
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』
当時は、ハラスメントという概念もなく、この言葉を言われた店や営業の人も多かったと思います。私も微かながらそんな経験もあります。
しかし、そんなことが許された時代も終わり、一人ひとりが大切な世の中になりました。
みんなが、
「客は絶対的な存在」という意識ではなく
「今相対している相手のことを想い尊重する」ことを意識していけると、
より良い世界になるんじゃないかなと思います。
三波春夫のように常に笑顔でいられるよう、日々精進したいと想います。
笑顔がトレードマークのようでしたが、いつも人に笑顔を向けられる自分であるようにと、心がけていました。日常、腹の立つこともありますし、不愉快な思いもしますが、そのまま仕事に入ってしまっては良い舞台はつとめられません。ですから、心の持ち方のスイッチをいつでも切り替えて笑顔が出来るように、と努力していました。