この本の伝えたいことを要約すると、ドイツ人のメンタリティを真似して少しでも日本流の働き方を変えていこう、という内容。
ドイツ人が生産性が高い理由は、合理性を最優先するメンタリティがあるからであって、組織としての協調性を優先する日本人のメンタリティでは残業している上司や同僚をおいて先に帰るのは難しいでしょうね。
よく聞く小ネタにある沈没船ジョークでこんなのがあります。
世界各国の人々が乗った豪華客船が沈没しかかっています。しかし、乗客の数に比べて、脱出ボートの数は足りません。したがって、その船の船長は、乗客を海に飛び込ませようとしますが…。さて、船長が各国の人を飛び込ませるために放った言葉とは何でしょう?
アメリカ人に対して・・・「飛び込めばヒーローになれますよ」
ロシア人に対して・・・「海にウォッカのビンが流れていますよ」
イタリア人に対して・・・「海で美女が泳いでいますよ」
フランス人に対して・・・「決して海には飛び込まないで下さい」
イギリス人に対して・・・「紳士はこういう時に海に飛び込むものです」
ドイツ人に対して・・・「規則ですので海に飛び込んでください」
中国人に対して・・・「おいしい食材(魚)が泳いでますよ」
日本人に対して・・・「みなさんはもう飛び込みましたよ!!」
みんながやってるならウチもやらなきゃ
みんながやってないならウチもやめなきゃ
簡単にいうとこのメンタリティを生かさないとうまくいかないと思います。
(ドイツでは、法律=ルールで残業しちゃダメって決められているのは、このメンタリティを理解しているからかなと思います)
まず取り組まないといけないのは、企業文化を変えること。
特にエクセレントカンパニーと言われる企業が本腰を入れて風土を変えていく必要があると思います。
大企業が「残業しない」組織風土に変わる
→「他がやってるならウチも変わらなきゃ」で中小企業も変わっていく
この本では残業の他に有給休暇の話もありますが一緒ですね。
もちろんただ単に残業を減らす・有給を消化するだけでは、労働時間の減退と比例してアウトプット(企業業績)も悪化するので、生産性の向上がセットにならないといけないでしょう。
生産性の向上は、リモートワークの広がりもあり、環境は整いつつあると思ってます。
あとは成果につながるような運用に変えて、継続することかなと思います。
今の日本の企業文化のままでは世界との競争でジリ貧になります。
やるべきことにパワーをかけて、やらなくても良いことは切り捨てる効率性、
経済大国だというプライドを捨て、貪欲に成果につなげること、
そう言ったことが求められていると思います。