まずは先日行った「依佐美送信所記念館」での写真をご覧ください。
スマホの写真
一眼カメラの写真
好みの差がありますが、これをみて私は「スマートフォンのカメラの発展には限界がある」と考えを新たにしました。
その理由は「物理的にスマホには大きいイメージセンサーを搭載できない」からです。
イメージセンサーは言わば取ろうとしている被写体を写すキャンバス。
小さいキャンバスにいかに細かく書き込んでも限界があるのと同じ原理です。
使ったスマホは、iPhone11で画素数は1200万画素、イメージセンサーサイズ1/2.5サイズと言われてます。
一眼レフの方はPentax K-rと言う10年以上前のカメラ。センサーサイズはAPS-Cで、画素数は1290万画素。50mmのマニュアルフォーカスのレンズを合わせたものです。
画素数はほぼ一緒ですが、センサーサイズの面積的にはiPhone11のセンサーサーズは6.6%しかないことになります。
センサーが小さいにのに画素数が一緒ということは、一つの画素に取り込める被写体の情報が少なくなり、
大きなセンサーを使用して標準の画角を得ようと思うと、レンズとセンサーの距離=焦点距離をある程度確保する必要があります。
つまり「分厚くなってしまう」と言うことです。
フルサイズセンサーの焦点距離50mmが人間の見た目に近い画角だそうで、
これをAPS-Cのセンサーで実現しようとすると33mm、
フォーサーズのセンサーだと24mm、
1/2.5のセンサーだと7.7mm。
この焦点距離の分だけスマホの厚みを確保できれば、大きいセンサーを搭載可能ですが、iPhone11だと8.3mmの厚みで、上記のセンサーサイズならギリギリ標準の焦点距離は確保できる計算。(実際厚みを全部を使えておらず、焦点距離は4.9mmでした)
あくまで物理的な話ですが、より精細さで立体感のある写真を取れるようなセンサーを搭載するには、分厚いスマートフォンが必要になると言うことですが、今時30mmも50mmも厚みのあるスマホはありえないと思うので、スマホメーカーに課せられたのは小さいセンサーでいかに高精細で立体感のある写真を「表現」できるか?になるわけです。
レンズを複数積載したり、ソフトウェアでボケを演出したり、、。
ただ、物理的な限界はやはりあるので、写真の画質という点では、スマホカメラが一眼レフを抜く事はないと思ってます。
少し古い記事ですが、以下の記事にも似たようなことが書かれてました。
Zeissがいうんだから間違いなし!